先日、NHKで南の奄美と北のアイヌ文化、歴史がとても類似しているという視点での企画が放映され、最初は何気ない気持ちで見ていましたが、だんだん引き込まれ、とても興味深い内容に感動を受けました。直線距離で2000km以上も離れているのに、それぞれの地で受け継がれてきた文化の何処に共通点があるのでしょう?それは音楽から紐解かれます。奄美とアイヌの人々は、本土の人間からの迫害や厳しい労働条件のもと暮らさなくてはいけない時代が長く続きました。奄美は薩摩藩から、サトウキビを収穫する仕方を厳しく指導され、多くの年貢を強制されました。一方、アイヌの人々も本土人から痩せた土地に集められ農作物の収穫を強制され、一般の人々とは隔離された生活を強いられています。そこで、苦しい労働環境を少しでも和らげ、みんの気持ちを鼓舞し、心のよりどころとして歌った唄のメロディがとても似ていたのです。北海道から男女4人が奄美を訪れ、現地の女性歌手との交流は、それぞれのメロディで、言葉で、唄う歌声は時空を超え、お互いがお互いを尊重し、一つになったように感じました。容姿も似ているように感じましたが、”奏でる音、言葉、リズムは、見えない糸でつながっていた” そんな不思議な時間でした。