今年は、renovationのデザインが続いています。必要な大きさまで減築、用途転用(conversion)し保存・再生するものや、小規模ですが、倉庫(自転車保管用)を専用住宅へのコンバージョン、リノベーションするプロジェクトです。人口減少が続く地方都市では、今後、加速度を増し高齢化率が上昇し、子供や若者の数が減少、労働人口の減少により、街のエネルギーも失われていきます。人口減と共に、大きな社会問題に上げられるのが空き家の増加です。持ち主を失った建物は、急激に老朽化を進め、周辺環境に悪影響を及ぼしてしまう可能性が高いのです。だからと言って、未だ使えるものを簡単に壊してしまうことには抵抗があります。高度成長期に建設された住宅は、必ずしも現在のライフスタイルに合っているとは言えませんが、リノベーションで数十年利用できるポテンシャルはあります。これからは経済優先の物質社会の時代から、生活や街づくりの質を求められる時代に変革していくのではないでしょうか。古いからと言って簡単に捨ててしまうのではなく、ちょっと立ち止まり、深呼吸をし、見る角度を変えると新しいものが見えてくるはずです。conversionやrenovationが街に新しい風を運んできてくれるファクターになるのかも知れません・・・・・