伝統ある旭川藤女子高等学校も、日本の大きな社会的問題である少子化時代の渦に巻き込まれ、減少し続ける学生数に歯止めをかけるため、男女共学による経営の軌道修正をせざるを得ませんでした。アプローチ・玄関・ホール・中庭など、オープンスクールでの第一印象にインパクトを与え、学校生活への希望や魅力を少しでも印象付けられるよう、限られた予算の中、パブリックスペースを中心にデザインをしました。アプローチは、サッシ上部に旭川の地場産のナラ材壁ルーバーを施し温もりを与えました。玄関の下駄箱は、最初に学生を迎え入れる場所に相応しい色を模索、日本の伝統的な色の一つ「藍色」を選択することで最上級のおもてなしの気持ちを込めました。無造作に放置されていた暗いイメージの中庭は、樹脂製木製柄デッキ材を廊下レベルまで上げアクセスし易くし、天気の良い日や休み時間、昼休みなどは学生や教員が集い、コミュニケーションの場として、学年・性別を超えた交流ができるよう期待を込めました。
2018.08
RC
9,480.34㎡
Asahikawa.Japan