旭山動物園「タンチョウ舎」

動物の行動展示で注目を集め続けている旭川市にある旭山動物園のデザインを手掛けました。今回は、タンチョウ舎と爬虫類舎、2つの施設のリニューアル工事です。タンチョウは国の天然記念物に指定され、その多くが道東の釧路湿原に生息しています。1924年には生息固体数が約30羽程度まで減少し、現在は絶滅危惧2類に指定され、国の保護増殖事業により生息数を増やしています。今回の施設は釧路湿原の環境を限りなく再現、見る人たちも自然の状態で生息しているタンチョウの姿に接することができます。また、ビオトープを設置することで、餌を取る瞬間を観察することも可能になります。タンチョウがここで繁殖し、育った雛たちが、釧路湿原へと巣立っていくプログラムを実現させるための施設でもあるのです。

この2つの施設の周辺には、オオカミの森やエゾシカの森、ワシ・タカ舎など、北海道に生息している動物たちが集まっておおり、北海道エリアとして厳しい環境の中で、どのようにそれぞれの種が生き抜いていっているのか、、その特性を感じていただきたい。