嵐山を望む家 vol.02

敷地は旭川市中心部より車で15分程度離れた閑静な住宅地です。周辺には窯元が集まる陶芸の里やギャラリー、レストラン、喫茶店などが混在する文化的な街並み(北の嵐山)を形成している地区。丘から望むことができる、冬の晴れて澄んだ空気の中で朝日に照らされて浮かび上がる雪山連邦は絶景です。敷地の裏側はガラッと印象が変わり、嵐山(北方野草園)や鷹栖町の田園風景がのどかに広がっています。
四季を通し、季節の移ろいを感じ生活に潤いを与えてくれるバルコニーが1,2階合わせ4か所配し、家族がそれぞれの気分や天候に合わせ楽しむ中間的な領域を確保しました。
北国では雪の堆積場所や落雪事故、近隣とのトラブルの問題などの解消策としてフラットルーフや無落雪屋根が多くみられるようになってきて久しい。この計画では、切妻屋根(ストッパールーフ採用)により昔の北海道の住宅のシルエットを強調、屋根を支える構造材を露出させ、外部から内部へと連続させることで内部空間の形成にも屋根の形に意味を持たせました。軒先をしっかり確保することで、夏の日差しを調整したり、風雨、雪害、凍害から外壁を守ることに大きく役立ちます。
開口部もトリプルガラスの普及により、室内環境の調整や維持が楽になってきています。北国の厳しい環境のなかで毎日が楽しい生活を送るための工夫が詰め込まれた住宅です。