旭川聖苑

2017年、プロポーザルにより選出されました。

旭川聖苑(火葬場)は本市の東側、旭山公園の麓に位置し、大雪山・トムラウシ山・十勝岳など大雪山連邦を背景に自然豊かな環境に佇んでいます。我が国は、先進国がかつて経験したことのない少子高齢化が加速する中、平成17年に死亡者数が出生数を上回り人口減の問題も抱えています。近年微増ではありますが出生率が上向いてはいるものの死亡者数の増加傾向は続くと予想され、そのような影響は火葬場である本施設の利用状況にも変化がみられています。近年では、火葬件数が多い日には待合室が不足してしまい、一部の会葬者がバスの中や車の中で待機している状況が生じ、今後もその状態は続くと予想されるため早急な対応が必要とされています。本計画は、会葬者が火葬炉の空きを待つ場合などの待機場所や同苑内の庭園や広大な敷地を散策する際の休憩所として利用者の利便向上を図るため、聖苑敷地内の附帯施設として、トイレ及び休憩所の機能を備えた施設整備をするものです。雄大な大雪山連邦の山々の頂を望み、大切な人とのお別れの時間を、永遠に続く思い出を刻む記憶の場所としてのデザインや、新しく整備される合葬式施設との連携や、聖苑本体との調和・利用しやすい動線計画などが求められます。メインアプローチは合葬式施設のカロート・献花台・モニュメントの軸線上とし,新しい整備事業とての一体感を持たせました。サブアプローチは聖苑キャノピーからの遊歩道や庭園により導かれ,この建築もつ意味を少しずつ感じながら建物内部へといざないます。

2019.05に利用開始されます。