かりのすまい東光(サ高住)

日本における超高齢社会は加速を増し続け、世界的に見ても例のない人口形成のアンバランス化が明確になってきました。 地方都市はこの影響がより大きな負担として働く世代にのしかかり、自治体自体の存続が危ぶまれ、最悪の場合は消滅していくく恐れを避けられない可能性もあります。この建物は、クライアントや私自身が現状における高齢者住宅施設の質の低下を懸念し、終の棲家としての施設ではなく、一時的に集う住まいであり、最終的には住み慣れた在宅での生活に戻りましょうという願いを込めた住宅です。住まいは、日常生活の基本です。住み慣れた住環境と大きく差異のある空間は、生きる力に大きく影響を与えてしまいます。ここでの生活は、日常生活の一部分として切り取られ、本当の終の棲家は住み慣れた自宅で在宅介護を受けながらの生活であり、この施設はそれをバックアップする仮の住まいとして位置づけられています。