平成20年度日事連建築賞 奨励賞 受賞
敷地は花人街道237に接し、周辺にはスポーツ・文化施設などの公共建築や大規模ショッピングセンターなどが建ち並んでいる。現在進んでいる駅周辺再開発事業が整備されると、市内中心部へのアクセスも容易になり、今後、大きく環境が変貌する神楽のほぼ中心部に位置する。クリニックは、隣接する建物のラインを意識すると共に、近隣小学校への通学路として利用される前面道路の歩道と、その面に大きく開放された診察室(全個室)の開口部との間に、白いコンクリートとガラスブロックにより構成された壁を挿入し、お互いの距離感を保つと共に、コートと内部空間、歩道と壁体それぞれに一体感を持たせようと考えた。建物へのアプローチは、そのコンクリートの白い壁を斜めに折り曲げ、内部空間へと連続させることにより、自然に建物内部へと導いてくれる。待合室には、トップライトからの光が、木製ルーバーを通し樹木へと柔らかく差し込み、南面のハイサイドには不規則に並んだガラスブロックを通して入る光の泡が、緊張感をそっと包み込んでくれる。
2006.05
Timber structure
243.6 ㎡
Asahikawa.Japan