既存建物が老朽化してきたのと共に、現代社会におけるニーズとの歪を一新し、より地域と密着した環境を創り上げるための改築計画である。平成16年4月開園敬生園は、道北圏における老人福祉施設のさきがけとして昭和44年に完成後、三十猶予年の間様々な時代とともに歩んできました。しかし、施設全体に老朽化が目立ちはじめ、社会情勢の変化にも対応することが困難な状況になってきたことを期に改築計画が進められ、「コミュニティとの調和及び生活・作業領域のユニバーサル化」をテーマに新しく生まれ変わりました。
最大の特徴は、南北を軸に大きく開かれたアトリウムの大空間を中心にイベントホール、機能回復訓練室、食堂、屋外ステージ、テラスなどが有機的に結びついたパブリックゾーンです。北国の厳しい環境条件においても、一年中安定した室内環境を確保しながら外部空間との一体感をはかり、季節のうつり変わりを常に肌で感じることができ毎日の生活に潤いを与えてくれます。さらに子供からお年寄りまで様々な世代の人々がふれ合う、コミュニケーションの場としてもとても大切な空間です。
また、働く人々の環境整備に対しても十分配慮し、全ての人に対してやさしい”ユニバーサルデザイン”を基本として形づくられています。
2003.12
RC+Steel structure
8816.2 ㎡
Asahikawa.Japan