物価の上昇が続き、あらゆる分野で物の値段が上昇を続けていますが、建設費は、その最たるものでまだまだ上昇が止まりません。今年は、物流や人件費の影響が出始め、マンションの価格も都心部では平均価格が1億円を超えました。私たち建築家は、街や空間を創造をすることで頭を悩ませてることは苦になりませんが、お金のことでこれ程悩ませられる時代が来るとは思ってもいませんでした。 コロナウィルス感染症の流行を境に、日本の建築業界も新たなフェーズに入ったということなのでしょう。しかし、コストのことを後回しにすることは絶対にあってはいけないことです。理想と現実を総合的に判断し計画を進めていかなければ後戻りが多くストレスになってしまいます。だからこそ、基本設計時の概算予算算出は非常に重要な意味を持ち、希望と実際のコストの差を明確にすることで軌道修正を含め次のステップが見えてくるのです。私たちは、限られた資金を無駄なく有効活用する方法を提案しなくてはいけません・・・・・