住宅建設で設計料にコストをかけるのは、無駄なお金だと考えていませんか?私たち建築家は、皆さんの代理人として投資する金額を無駄なく有効に活用することを最大限に考えて暮らしを提案します。
設計料の考え方
一般的に住宅を建てる場合、ほとんどの方がハウスメーカーや工務店にお願いする設計施工に頼るケースが多いことは承知のことと思います。近年、生活スタイルの変化や情報の多様化、技術の進歩、自然環境との共存性など、私たちを取り巻いている生活環境は大きく変化しています。ハウスメーカーや工務店の設計では満足や納得出来ないケースも増えてきています。
そのような場合、設計と施工を切り離し発注するもう一つの方法を知っていると、建設途中で見積内容と要望が違っていたり、引き渡しの段階に予想もしていなかった追加工事の金額を請求されたりするトラブルに巻き込まれるという失敗のリスクを低減することが可能です。
設計料は安いものではありませんが、50~100年を見据えたスパンで価値を判断すると決して高いものではありません。建築は住宅に限らず基本設計の完成度が低いと、実際に使ってみてから様々な問題が発生し、補修工事に余分なコストが発生し、我慢をして使い続けるというストレスを感じなくてはいけません。
しかし、設計施工で発注する場合と比べ、設計を別に発注し施工と2本立ての契約にすると、設計料の分だけ高い建物になるんじゃないの?と不安になるかもしれませんがそのようなことはありません。
事業をするには全て予算があります。住宅建設も、個人の生活基盤における一大事業となります。目標値(予定金額)は同じ金額です。仮に土地をお持ちで、建物・附属建物(物置・カーポートなど)・外構を含めて予算が2,500万円だとしますと、設計料+請負契約(建設費)を合わせた金額が2,500万円となるように計画を進めます。
施工業者の選定方法は、3社程度の業者に同じ条件で情報を提供し、期限までに見積書を提出していただき、その内容を全てチェックし、適正価格に一番近く、会社の規模や内容をトータル的に判断し決定をします。従いまして、予算金額を無駄なく有効的に活用できる一つの方法として考えることができます。
設計料の算定
設計料(設計・監理)は事務所により算定の仕方がありますが、私のアトリエでは、一般住宅や店舗併用住宅などにおける場合、建設工事費の10%(規模・建設費により決定)を目安とさせていただいております。
※構造計算が必要な場合は別途見積りをする場合があります。
作業のフロー
業務内容は下記の手順により進んでいきます。
1.基本計画
敷地の確認、周辺環境調査、住宅カルテの作成
2.基本設計
第1案のプレゼンテーション提出、ヒアリング・修正を繰り返し完成
3.概算予算の提出
基本設計図を基に予算書の作成(工務店が提出する見積書と同程度の内容を細かく積算します。希望の予算と内容を比較し、オーバーする場合は基本設計の軌道修正をします。)※ここで基本設計の終了
4.実施設計
基本設計・概算予算書をもとに図面作成
5.確認申請の提出
法的手続き提出
6.見積徴収
3社程度の見積合わせによる比較・見積書のチェック
7.施工業者の決定・請負契約の立ち合い
1社に絞り最終金額の交渉・決定・契約
8.施行着手
全体工程表の管理
9.現場監理
地質の確認や配筋検査、型枠検査、建て方検査、気密検査、材料の諸検査、仕上げ検査など、特に隠ぺい部分(中に隠れて見えなくなってします工程)は現地での測定や目視確認を中心に確認し記録に残します。
10.完成引渡し
完了検査により、全て図面通りに完了したかどうかをチェックし、不備があれば是正工事を実施し完了後引渡し。
監理の重要性
私たちの業務(契約)には監理という現場での検査や指示・打ち合わせに関する仕事も含まれています。設計図は考え方を伝える一つのツールでしかなく、設計者の意図が全て伝わるとは限りません。
現場は生き物ですから、設計図を間違えた解釈のまま大工さんや職人さんが工事を進めてしまうと違うものが出来てしまいます。
基礎工事における地盤の状態やコンクリートの強度、鉄筋の本数、型枠のサイズのチェックから始まり、建て方・仕上げ・電気設備・機械設備を含め完成に至るまで様々な品質管理を行うことが監理業務です。工事の過程で不備があれば是正し、確認してからでなければ先に進むことはできません。
従いまして、お客様は安心して工事の状況を見守りながら完成を迎えることができます。何か不安なことや変更などがあれば設計者(クライアントの代弁者でもある)に伝え、修正しながら理想のものに少しでも近づけることが可能となります。