築64年の醸造所倉庫(醤油製品工場)が使われなくなってから長い時間が経過していましたが、6月27日、複合施設(soho、Café、酒販売店舗)として完成し、内覧会を開催しました。建物はクライアントが祖父より受け継いだもの。一見、古くて汚れた倉庫の使い道はほとんどなく、解体するしかないと思われていましたが、先人の大工技術が詰まった木造建築は、64年の時間を刻んできた今でも、周辺環境を含めたポテンシャルの高さを感じ、再生の道を提案、クライアントの理解・決断により実現しました。当日は、若い人たちに多く見ていただき、古いものを使い続ける大切さや、新旧素材や技術が織りなす空間の居心地の良さ、リノベーションに対する可能性など、様々な反響があったことは大きな収穫でした。今後、人口減に苦しむ地方都市が、魅力あるコミュニティの新しい形成を発信することで、少しでも都市から地方への人の流れ(若者のUターン・Iターン)をつくる可能性に期待しています。近日、portfolioでより詳しい内容を公開したいと考えております。